第2071回
上海の取引所は世界一の博打場になります

小平が中国の華南地域に
4つの経済特区を設けて
工業化の実験をはじめてから、
1991年の開放宣言に至るまでに12年、
そして改革開放政策に踏み切って
全国に500をこえる開発区をつくって
工業化への道をひた走りに走り出して更に14年、
中国はやっとプラザ合意で
日本が大きな曲り角に辿りついた
いまから20年前の経済状態に辿りついたところです。
物によってもっと先まで進んでいる面もありますが、
遅れをとっている分野もたくさんあります。

お金の動きだけを見れば、
まだ変動相場制も採用されておりませんから、
かなり遅れていると言えますが、
貧乏国から脱け出すためにも
為替の自由化に踏み切るべき時期は近づいています。
またこれだけ世界中のお金が集まってくるとなれば、
変動相場制を受け入れざるを得なくなるのも
時間の問題と言ってよいでしょう。

そうなると、
中国の社会に大きな変化が次々と起ってきます。
先ず中国人が自分たちの持っている人民元を
自由に外国の貨幣に兌換できるようになれば、
為替のレートは市況によって動くことになります。
政府がコントロールしようとしても、
その意のままにはならなくなります。
次に中国人が外国で上場している中国株や
ドル建てになっているB株も
自由に買うことができますから、
A株とB株の二重価格はなくなります。
というよりも1つの株に2つの値段がつくのは
不自然なことですから、
早晩株式市場の再編制が起るでしょう。

外国人の中国株買いについては、
政府がどういう政策をとるかにもよりますが、
100%の外人投資を認めている国ですから、
原則として外国人による中国株買いは
自由化されると考えてよいでしょう。
となると、中国の株式市場は
世界にひらかれた市場になります。
そこに到るまでに
国有株や非流通株の流通をどうするかという問題も
解決しなければならないでしょうが、
上海の株式市場は
世界にひらかれたオープンな市場になると考えて
間違いはありません。


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