第2101回
テレビ局は食い物にされる時代に

テレビがはじまった頃、
みんながテレビの前に
かじりつくようになったので、
こりゃ大へんなことになったぞ、
ニュースはほとんど
テレビできくようになるだろうし、
新聞の時代は終わるんじゃないかと心配しました。
とりわけ広告宣伝は
テレビに独占されるようになって
広告収入のかなり大きな部分は
テレビ業界で
山分けするようになるだろうと考えました。

はたしてその通りのことが起りましたが、
それによって新聞社はかなり斜陽化しましたが、
全く姿を消してしまったわけではありません。
むしろ斜陽化をおそれた新聞社が
テレビ局の申請をして出資をしたので、
系列下にテレビ局をおさめることができました。

テレビ局の収入は時間売りですから、
未開発の時間と広告収入の未開発が残っていた間
テレビ局は成長産業でした。
また広告収入の値上げが可能な限り、
テレビ局は人が目を見張るような番組の製作に
力を入れてきました。
でももうそんな時代は
とっくに終わってしまったのです。
24時間を埋め尽すために
愚にもつかない番組が多くの人に
愛想をつかせるようになりましたが、
それでも広告収入は減らないので、
資産があって高収入で、
使い込みだけが話題になる
堕落した企業になってしまったのが現状です。
ハゲ鷹に狙われるようになったとしても
少しも意外ではありません。

許可制と寡占性に守られて
テレビ局がヌクヌクとしている間に、
先端技術は次々に開発されて、
人間の手足から頭脳までを
機械にやってもらうことが可能になってきました。
手の代わりはオートメやロボットだし、
足の代わりは自動車からジェット機
さては宇宙船だし、
コンピュータは頭脳の延長線上にあります。
いま産業界に大きな変化をもたらしているのは
いずれも人間の身体の機能を応用した物ですが、
パソコンとパソコンを結ぶインターネットは
テレビがテレビ局と
個人の耳や目を結びつけたのに対して、
一人一人の耳や目を
相互に結びつけることを可能にしました。
テレビに比べて信じられないような
コミュニケーションのルートがひらけたのです。


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