第2112回
大陸投資の最前線は香港に変わります

香港は世界中から集まってきたお金や
その稼ぎ出したお金に税金をかけないので、
お金にとって居心地のいい土地になっています。
そのお金を狙って、
大陸の企業が次々と香港市場に上場するとなると、
香港が世界一の金融市場にのしあがることも
考えられないことではありません。

中国石油のような
中国最大の石油会社はスケールが大きいので、
投信の力くらいではビクとも動きませんが、
天下のトヨタよりもっと計上益が多いのですから、
そういう会社が続々と香港で上場すれば
どういうことになるのか
大体の想像がつくと思います。
中国5番目の交通銀行が上場したのに続いて、
四大銀行の一つである建設銀行が
最近、上場しました。
人気が集中して一日に一銘柄で
30億株も取引がありました。
この調子であとの三銀行も
上場するスケジュールになっていますから、
保険会社から重電、自動車に到るまで、
中国を代表する株に投資したかったら、
香港に来れば間に合う
という形になりつつあります。

これは国境をこえて
資金を動かすのが常識化すれば、
日本人はもちろんのこと、台湾の人も韓国の人も、
資金は香港において、
必要な分だけ本国に持ち帰るようになります。
いや、それだけでなく、
中国大陸で資産家や企業家に
のしあがった人たちの資金についても
同じことが考えられます。
なぜならば、あまり遠くない将来に、
人民元が自由化され、
人民元を持っている人たちが
自由に外貨を手に入れることができるようになるので、
香港に資金を移すことが大陸の資産家たちの
タクス・セルターになることが
考えられるからです。

皆さんがアジアのそれぞれの地域の
制度や特長を知れば、
それをどう利用すればよいのか、
ヒントになることはいくらでもあります。
でも国によって税法に大きな違いがあります。
たとえば台湾の人は
外国で稼いだお金に課税されませんが、
日本では税金がかかります。
そういうところも
よく研究する必要があります。


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