中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2171回
マイホームもマイカーも戻り歩調

去年は年の暮れに近づくにつれて、
日本株が久しぶりに息を吹きかえしましたが、
中国株はずっと低迷が続きました。
一昨年から昨年はじめにかけて
相場の機関車の役割をはたした鉄鋼とか、セメントとか、
石炭や石油や電力などの資源株・資材株の影がうすれ、
値引き競争によって業績の悪化した
自動車株もジリジリと値を下げたので、
辛抱を強いられた投資家の人たちも多かったと思います。

辛抱も大切ですが、先行きのはっきりしない低迷期は
次の相場がどういう動きになって
どんな方向に向うか研究する時期です。
私は設備投資が一巡するのと、
輸出一辺倒の生産体制から国内消費市場の開拓に
経済のトレンドが変わることを見込んで
持株の入れかえと買い増しをする必要を感じたので、
値上がりした株は只になった分だけ残して処分をし、
低位でまだ人のあまり気づいていない株とか、
銀行や保険などの金融株などを
安値のところで毎日のように少しづつ
ずっと買い続けました。
はたしてどうなるかはまだ答えがでませんが
しばらく様子を見る必要があります。

もし中国が国内消費市場中心の経済体制になるとすれば、
マイホーム・ブームは続きますから、
不動産株は下がらずに
むしろ値上がりをするでしょう。
天安中国とか、湯臣集団のような
一癖も二癖もある銘柄でも上昇氣運にあるし、
北京北辰のようなスーパーの経営で
辛じて息をついている不動産会社でも
北京オリンピックの声をきくと動意づいていました。
長い間、ビクともしなかった
越秀投資でも目をさましたくらいですから、
万科企業や新規に上場する新天地の親会社などには
人気が集中することが考えられます。

同じように自動車ブームも続く筈ですから、
ことしは大下げに下げた自動車株が
株価を戻す時期に来ています。
株価は戻り足の方が値幅がありますから、
注意の怠れないところです。
但し、揺れ戻しも当然あるでしょうから、
ナンピン買いは一ぺんでは終わらないかも知れません。
用心しながらやって下さい。


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