中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2238回
自動車株より自動車修理チェーンの株

IT産業とかバイオとか、
次の産業界をリードするニュービジネスが次々と現われても
一向に衰えを見せないのが自動車産業です。
道路が渋滞で混むようになって、
地下鉄に乗る方が早く着く時代になっても、
自動車は依然としてソーシャル・ステイタスの象徴であり、
乗らなくとも自動車を持つ習慣が定着してしまったので、
自動車の人氣は衰えません。
日本のような成熟社会でも
同業の間で優劣の差がつくだけで、
自動車メーカーは今後も花形産業であることに変化はなさそうです。

ましてまだマイカー・ブームがじはじまったばかりの中国では、
自動車産業は産業界のトップを走る業種です。
したがって今後どのメーカーがチャンピオンになるのか、
また値引き競争の結果、
値下がりが起ったということは
ナンピンをするまたとないチャンスですから、
どのメーカーの戻りが一番早いのか、
それをさぐるのは、株式投資をやる人にとって
最も興味のある課題の一つです。
消費市場が拡大されて行く過程で、
つまり今年から以降の株式市場で、
自動車は皆さんが絶対に目離せない分野だと私は考えています。
しかし、どのメーカーが最有力であるかを決定することも
これまた至難の業に属すると言ってよいでしょう。

それならば、毎年、新車の増産が続けば、
やがてそれだけのポンコツ車がふえることだけは
絶対間違いありません。
だとしたら、自動車メーカーの株よりも
オートバックセブンや
イエローハットと同系統の業種がいいんじゃないかと
この欄でも暗示したことがあります。
何人もの読者から
「それは新焦点ではありませんか」
と問い合わせがありましたが、
私がはっきり返事をしないうちに、
1ドル前後だった株価が
あッという間に2.5ドルまで買い上がられ、
一年先の株価が実現してしまいました。
1ドルの株価でことしは8セントの配当だとしたら、
かなりの高利廻わりだったのですが、
2.5ドルだと3%ていどにしかなりません。
成長株であることに間違いはないとしても、
酬いられるまでにちょっと時間がかかりそうですね。


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