| 第2252回中年のニューファッションは安上がりです
 私は中年に近づけば近づくほど、人間は新鮮な気持になるために、
 自分の着る物に神経を使った方がいいと思うようになりました。
 いままでも、むろん、神経は使ってきた積りですが、
 少くとも10才は若く見えるために
 (私の年齢なら20才でもおかしくないと思いますが)
 もっと若い身なりをすると、
 気持そのものも若返ってくるのです。
 おかげで肌着もパンツもわざわざ伊勢丹まで買いに行ったり、トランス・コンチネンツやZARAに買いに行ったり、
 また白でなくて
 黒や黒に模様の入ったのを身につけるようになりました。
 ワイシャツにしても、カラー物に一変してしまいましたが、
 白を着る場合は下地に模様の入った物や
 わざわざシワシワになった物を選んでいます。
 ネクタイは特別のケースを除いては結ぶことをやめてしまい、
 ワイシャツのボタンは上の二つをはずしたまま
 三つ目からかけるようになっています。
 そうなると、
 テストーニやタニノ・クリスティの靴では似合わなくなり、
 トッヅとかプラダも穿くようになりましたが、
 温州に行くと1年に6000万足も
 革製品の本場スペインに大量輸出しているくらいですから、
 ヨーロッパに負けないような
 穿き心地のよいモダンなスタイルのスポーティな靴が
 高くても300元(1元は15円)どまりの値段で買えてしまいます。
 行く度に2足や3足は買いますが、
 いつの間にか、
 ジーンズとお揃いになるくらいふえてしまいました。
 でもジャケットはどうしても中国製では着ておられません。かなり崩したところでイタリアのD&G、
 そこまで行かない時は、
 プレスとか、スコッチハウスとか、コム・サ・デ・モードなど。
 やはり一番多いのはイタリアで
 いまを時めく有名新進メーカーのジャケットになってしまいます。
 ベルトもいまハヤリの幅の広い、
 止め金に工夫のあるニューモデルに一新してしまいましたが、
 かかるお金は今までよりもうんと安上がりになったことに
 改めて驚いているところです。
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