中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2288回
GEM銘柄にも油断なく目を通して下さい

いままで述べてきたことからもおわかりのように、
私の目は超一流株から
まだ成長盛りにある二流株、
三流株に注がれるようになってしまいました。
これで「高い株ほどよく上がる」
という物の見方にお別れをするわけではありませんが、
高度成長も中盤戦に入ると
新しい成長株が目立つようになったと言うことです。

では新しい成長株とは何かというと、
まだ食い盛りで背がドンドン伸びる少年期のような
スケールの若い企業のことです。
資本も小さいし、売り上げも利益も大したことはないけれど、
経済の発展によって陽が当り、
事業がドンドン伸びる位置におかれている企業のことです。
そういう企業は業種も限定されているわけではないし、
常識をこえる伸び方をしたり、
思わぬ地域からスタートしたりしますが、
一旦、勢いがつくと大へんな勢いで骨格が大きくなります。
それもオールド・エコノミーから
IT産業やバイオ産業までに及びますから、
よく気をつけないと見落としてしまうおそれがあります。

たとえば、中国のIT産業は予測に反して
花形株が一つもありません。
また薬九層倍と言うのに、
武田製薬やエーザイのような
高収益高株価の銘柄が一社もありません。
またマイカーやマイホームのブームが起っているのに
自動車のパーツや道路整備の専門メーカーも現われておりません。
なかでも建設機械やオートメ機械は
ほとんどが外国からの進出企業任せです。
そういう合弁企業さえまだ証券市場に姿を現しておりません。
ということは
まだ産業界のチャンピオンが出揃っていないということです。

そういった意味では
いよいよこれから成長株時代の入口にさしかかったところです。
中国企業情報を見る時も、
一流株に目を通すだけでなく、
情報に記載されていない企業や
GEM銘柄にまで手抜かりなく目を通すことです。
とりわけGEM銘柄には気をゆるめないで下さい。


←前回記事へ 2006年6月15日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ