中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2328回
成長株の橋はよく叩いてから渡って下さい

上海棟華石油という
アスファルト販売の会社の株価が急上昇をしたかと思ったら、
突然、売買停止になったので、
何か耳寄りな話でもあるのかと思って、
きき耳を立てたら
売買再開の日に2.225ドルから1.59ドルまで大暴落したので、
びっくりしてしまいました。
会社の発表によると
キャピタル・パートナーズという香港の投資会社に
1億7千5百万株の新株を一株1.1ドルで
第三者割当する商談が進行中だという話でした。

新株を第三者に割当てることは別に珍しいことではありませんが、
既存の株主に納得してもらうためには、
少くとも過去1ヶ月間の株価平均を算出して
精々その一割引というのが常識です。
さもなければ、既存の株主に一対一で割当てて、
増資に応じなかった分を会社が第三者に割当ることになります。
それも時価を無視した低価格でやると、
新世界中国のように株主にとても悪い印象をあたえてしまいます。

そう考えて上海棟華の本社に異議を申し立てたところ、
「株主も1.1ドルで購入できるんですよ」
とどこにも書いていない返事が帰ってきました。
「それならそうと、はじめから公表しなくっちゃ」
と私は唖然としましたが、
棟華の創立者はまだ年も若くて未経験なせいもありますが、
株式市場とは何か、株主とは何かもよく知らない人が
株式の上場をしているのがいまの中国市場なんだと
認識を新たにしました。

私が抗議を申し込んで
はたしてどの程度改まるかはわかりませんが、
これが中国株のレベルなんだとお考えいただくよりほかありません。
株価は次の日は1.72ドルまで戻りましたが、
こちらは経営者の無知に振りまわされるよりも、
業績の伸びを反映した相場の原点に戻ったと言ってよいでしょう。
中国の成長株を買う人は
こういう目にもあわされることを覚悟する必要があります。
それでも最終的には損をさせられないですむのが
成長株買いなのです。
どうか橋を渡る時はもう一度、
地面をよく叩いてから渡って下さい。


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