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第2329回
連邦制が中国政府の次の目標って本当?

中国政府が本腰を入れて連邦制を目指しているらしい
という情報が時々、
新聞や雑誌に載るようになりました。
私は中国の歴史書をひもとく度に、
こんなに広大な版図を
1つの中央集権的な政府で統治することには
無理があるなあという印象を深くしますが、
この噂はどうやら根も葉もあるプランではないらしい
ということを最近耳にしました。
新しく国家主席になった胡錦涛が
長く心の中に温めてきた大中華の未来図があって、
それによると全中国が60の区画に分けられているそうです。

もちろん、国家の統一は中国政府の念願であり、
対外的には1つの中国が望ましいのでしょうが、
行政の効率という点から見れば、話はまた別です。
国家主席や総理だけでなく、
それぞれの部門のトップが定期的
もしくは突発的な事件解決のために地方を駆けまわっていますが
2日や3日、現地に行ったからといって
現地の本当の事情がわかるわけもないし、
ましてや妥当な対策がとれるわけもありません。
何千年の歴史の中で地方軍閥を征服して
1つの王朝にまとめることはくりかえし目標とされてきましたが、
本気でそれをやろうと思えば、
どの王朝の開祖も生涯、
戦争を続ける以外に方法はありませんでした。
ですから、天下の大勢が決まると、
遠隔の地はその地方の実質上の支配者に政権を委ね、
貢物の納入を義務づけることを条件として
地方を統治する何とか大将軍に任命することによって
平和を維持する道を選んで今日に至っています。

通信や交通手段の発達した今日はかなり事情も違いますが、
地方の統治者が地方の利益を中心にして自分たちの権益を守り、
「上に政策があれば、下に対策あり」と言われているように、
中央がつんぼ座敷におかれる点では
さして大きな違いがあるとは思えません。
地方の長官をやった経験のある胡錦涛には身に染みる話なので、
この矛盾の抜本的な解決を自分の生涯の大事業にしよう
という決心をしているかに見受けられます。
もしそうだとしたら、中国がどんな方向に向くか、
目を離せないところがあるなあと
私もレンズの調整をしているところです。


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