中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2335回
仕事を探すなら中国人のやれない仕事を

いつの時代でも、どこの国でも、
現金商売が一番とりっぱぐれがありません。
カードになってからは、
カード会社が自分で不払いの処理をしてくれるようになったので、
レストランや飲み屋のような商売は集金の心配がなくなりました。
中国でもカードが普及するようになって、
小売りをやっている百貨店のようなビジネスは
現金でもらわなくとも、
お金の貰えない心配はなくなりましたが、
では百貨店に物をおさめている企業は安心かというと、
百貨店が約束通りお金を払ってくれない心配があるのです。

百貨店はお客から現金でお金を支払ってもらっても、
出入りの商人への支払いはなるべく先に延ばそうとします。
1ヵ月を2ヵ月に延ばせば、
2ヵ月分の売上げが運転資金として流用できます。
3ヶ月に延びれば、もう1ヵ月、運転資金がふえます。
景気が悪くなると、
資金ぐりに困る他業種から
デパート業界に侵入してくる業者がふえます。
いまの中国はまだ消費がふえる段階にありますから、
いくらかよいのですが、
台湾のように一応、成長期が終わった社会では、
消費がふえないのに
デパートの数ばかりふえるということが起ります。
デパートの商売が悪くなって、
とうとう払えるお金まで払えなくなってしまうのです。

似たようなことが上海や北京の百貨店でも起ります。
日本の玩具メーカーで、
デパートなら大丈夫だろうと思って、
新しく中国で生産した商品を
注文に応じて納入した会社がありました。
蓋をあけて見たら、
半年たってもお金を払ってもらえないために
往生してしまいました。
現金商売をやるのなら、
直接、消費者からお金をもらえる立場にいる必要があります。
あいだに人が1人入っても、
仕事はおかしくなってしまいます。
そういう仕事は日本人に向いていないのです。
日本人に向いた仕事という事になると、
技術的に真似のできない仕事であるとか、
神経の行き届いたサービスを要求されている仕事だ
ということになります。
中国で仕事を探すなら
中国人にやれない仕事を探すことから先ずはじめることです。


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