中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2455回
私なら50セントの株の倍々ゲームにつきあいます

私が広告会社の肩入れをすると言っても、
私にやれることは知れています。
私は広告ビジネスの経験はありませんが、
広告屋のやることには興味を持っています。
電通で働いたことはありませんが、
電通を今日のスケールになるまで推進してきた人たちとは
懇意にしていますし、
電通がどんなことをしてきたことも
或る程度はわかっています。

ですから、電通で働いていた人を紹介して
電通のやり方を教えたり、
広告会社独自のインターネットを確立したり、
広告のデザインやコマーシャルのプロを
集めてあげるくらいのことはできます。
でも会社の経営にまで立ち入ることは、
いまの私の年齢やら抱えている仕事の量から言っても、
とてもやれる立場にはありません。

一番重要なことは、何と言っても
独力で上場会社のスケールまで立ちあげてきた創業者の
狙いと能力と意欲にかかっています。
ただ私が見ているところでは
中国経済がいよいよ本格的な消費経済の時代に入ってきて
広告業界がうまく風に乗れる環境ができてきています。
どこの広告会社が第一位になり、
どこが落伍するかはわかりませんが
大賀伝媒がトップに近い位置にいることだけは確かめました。

成長株買いと言っても、10人のうち9人は
値があがったらすぐに売り逃げをするでしょうが、
私はもっと息の長い投資を考えています。
どんな事業も途中で浮沈がありますが、
ソニーでもホンダでも、
売るに売れずに持ちこたえた創業者社長さんより
値上がりの恩恵に浴した人はおりません。
成長産業の社長さんの真似をするのが私の株のやり方です。
どうしてもお金の必要に迫られたら、元金分だけ売って、
あとは持っていなかったことにするのです。
その場合5ドルする成長株を買って10ドルになるのを待つのも
倍率上では同じですが、
私は50セントで買って、1.5ドルになる株を狙います。
何と言ったって5才から10才になる時の方が
20才から30才になる時よりも、背丈の伸びは早いですからね。


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2006年11月29日(水)

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