中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2582回
中国でお金の通り道に一大異変

人間に歩く道があるように、
お金にもお金の通り道があります。
しかし、「論語」にも書いてあるように、
道があるから人が通るようになるのではなくて、
人が通るようになるから道ができるのです。
それと同じように、
お金もふだん多くのお金が通る道がありますが、
それが渋滞したり、障害物ができたりすると、
お金は新しい道を探がして、
無いところに新しい道をひらきます。

その道がどんな道か、うまく探がしあてて、
お金より自分の方が早くその道に出て、
笊を持って待ちかまえておれば、
ザクザクとお金が笊の中に入ってきます。
反対にお金の通り道はいつも同じだと信じ込んで、
いつまでも同じところに立っている人は
だんだんジリ貧になって、
お金とは縁がなくなってしまいます。
お金儲けのうまい人と、お金と縁のない人との違いは
そうした見極めのつく人であるかどうかによってきまります。

私の見るところ、いま世界中にそうした大変動が起っています。
自分の前を通っている人やお金の流れだけ見ていたのでは
その変化に気がつきません。
ちょうど自分の前を通っている河を見ても、
水が流れているのが見えるだけで、
それがどうやって流れを変え、
地形まで変えてしまうのかわからないのと同じです。

変化がわかるのは洪水になったり、渇水になったりして、
家が流されたり、飢饉になった時です。
産業界の変化で言えば、株が大暴落したり、大暴騰した時です。
そういうことが起きるのは、
長いくりかえしによって量が質の変化に達した時ですが、
一番いいのはそうなる前に
ふだんから小さな変化の積み重ねに気をつけることです。
それができない人でも、
実際にそれが起ってからでも間に合います。
変化が起った原因を辿って行けば、
次に何が起こるか、ある程度の見通しがつくからです。
たとえば、いま中国経済で何が起ころうとしているのか、
よく考えて見て下さい。
そんなに腰を抜かすようなことじゃありませんが、
とても大切なことです。


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2007年4月5日(木)

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