中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2603回
不動産と不動産株とどちらがいいか

そうは言っても不動産は中国人にとって
依然として財産保全の最も有力な手段の1つです。
過剰流動性が容易におさまりそうもないことがわかったら、
現金を捨てて不動産に逃げ込む人がふえることは
目に見えていますから、
不動産の値上がりは避けられそうもありません。

しかし、値上がりしそうなものは不動産だけではありません。
株も不動産に次ぐ有力な財産保全の対象になりますから、
株にもお金が集まります。
それならば不動産株は不動産と株の
双方を兼ね合わせていますから、
不動産株の方がいいじゃないかということになります。

不動産が値上がりすれば、
不動産会社の資産はその分ふくれあがります。
それに利益分を上乗せして売れば、
更に利益があがるのですから、面白い商売ができるし、
売れ残って在庫になった場合も
愚図愚図しているうちに在庫がまた値上がりするのですから、
往来ビンタでお金が儲かることになります。
少くとも在庫になったら値下がりをする自動車メーカーや
家電メーカーと比べても天と地ほどのひらきがあります。

すると同じ持つなら、
不動産より不動産株の方がいいじゃないかということになります。
私はどちらも持っていますが、
どちらかと聞かれても俄かに即答ができません。
大家としての厄介なことがない分だけ、
後腐れがないと言う意味では不動産株の方がいいのですが、
駄目と思ったらすぐにも売却できるということは、
結局、そう長くは持ち続けることができないということになります。
不動産株と言いながら、
すぐ自分の手元から逃げ出してしまいますから、
実は動く株なんです。
その点、不動産は家族の一員に加わったようなもので、
足手まといになって嫌な思いをさせられることも
再三ならずありますが、
気がついて見たら一生のつきあいをすることになります。
ただ不動産は株と違って
かなりまとまった資金が必要になりますから、
借金とつきあうという新しい局面を迎えることになります。
金持ちになる段階をもう一段、
上に登ることになるのです。


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2007年4月26日(木)

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