中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2671回
マンゴーとカボチャにはいまも執着

観光名所に行くと、山に登ったり、お寺の中に入ったりします。
喉もかわくけれど、何か口に入れたい気持になります。
ところが、中国の名所に行くと、
意外に食べたくなるようなものを売っていないのです。
熱くてホカホカのものでもよし、
さめていても口当りのよいものがあれば、
誰でも喜んで行列のうしろに並ぶ筈です。
ギョウザとか、中華饅頭である必要はありません。
いや、どちらかと言えば、
従来の中国の常識にないものの方が歓迎されるような気もします。

それなのに、日本人は中国に行くと、
すぐ日本料理屋でもやろうかということになります。
中国人の中にも日本料理のファンはふえていますが、
日本料理を一番たくさん食べるのは
やはり日本人でしょう。
折角、中国に行って
日本人を相手の商売をやったのでは変わり映えもしないし、
大して大きくもなりません。
どうせやるなら、
中国人のお株を奪うような仕事を選んだらどうでしょうか。

私は中国にない物を中国でつくってもいいし、
原料を海外に仰いで
中国人に食べさせるものであっても一向にかまいませんが、
できることなら中国にいくらでも原料があって、
それを使って中国人だけでなく、
日本にでもアメリカにでも輸出のできるものなら
もっといいと思っています。
雲南省というところは
海抜500メートルから3000メートルまで温度差のあるところで、
一年中、農産物をつくっていますから、
日本の春夏秋冬の作物を
市場に行けばいつでも見られます。
そういう作物を加工して、中国人にも、
また外国人にも喜ばれるようなものをつくれば、
次の時代をうまく生きられる筈だと信じています。
茶、コーヒー、ブドウ、ソバ、山芋、蓮根、菱の実、
クワイ、落花生、マンゴー、カボチャ、ワサビ、サトウキビ、
何でも一通り揃っています。
なかでも私が執着しているのはコーヒーのほかに、
ワイン、ソバ、ピーナツ、マンゴーにカボチャです。
マンゴーとカボチャのプディングづくりには
いまも野心を捨て切れずにいます。


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2007年7月3日(火)

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