中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2804回
答がでるまでにもう二期かかります

何しろ中国には13億からの人口があります。
これだけのテレビ視聴者がいるところは世界中どこにもありません。
それらの視聴者たちに物を売りつけるのですから、
うまく行ったら大へんなことになります。
七星購物は業界2位で
まだスタートを切って1年あまりしかたっていませんが、
携帯電話という
新しいうってつけの商品を軌道に乗せはじめたところですから、
まだ海の物とも山の物ともわかりません。

折り紙つきの成長株であるためには
過去少くとも2回安定した配当をしていることを
私は条件としてあげていますが、
この株は1回の配当すらしていませんし、
資本も5億元ほどに増資しましたが、
そのうち半分ほどが欠損になっています。
それでも、このままの業績上昇が続けば、
恐らく売り上げが3億ドルに達し、
利益も目標の2億ドルには達しなくとも
1億ドルに達することが考えられます。
まだ配当ができないと思いますが、
2008年度には資本の損失を埋め合わせて、
場合によっては初配当まで漕ぎつけることができるかも知れません。
何しろ大へんな勢いで急成長をしているのと、
株価がおもちゃにするには手頃な位置にあるので、
右に蹴ったり左に蹴られたり、
毎日、億単位の出来高が珍しくない人気株になってしまっています。

このまま推移しても1年たてば
株価の位置はいまの倍くらいのレベルに押し上げられるでしょうが、
もし七星の経営陣が毎週の販売会議で
私たちが想像もできないような新しい売れ口商品を見つけたら、
業績が更に一段と伸びることはあり得ることです。
スーパーチェーンやデパートが激甚な競争を強いられた上に
僅か2%とか3%の計上益しかないのに対して、
七星はその10倍もの利益をあげた上に
売上げを大へんなスピードで拡大しているからです。
但し、いまの体質から見る限りでは
どう考えても一か八かのバクチ株に属しますから、
手堅さを信条としている投資家におすすめする銘柄ではありません。
全部パーになってもかまわない人だけが
安値を拾って楽しむ株の一つでしょうね。


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2007年11月13日(火)

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