中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2843回
不動産が駄目なら不動産株で

過剰流動性が一段と活性化するなかで、
不動産が新幹線だとしたら、
株式投資は各駅停車の地方線と言ったらいいでしょうか。
地方線ですから、スピードは鈍いし、
あちこち気になる風景も目につきますから、
つい小さなことに心を奪われてしまいます。

ですから、あわてて途中下車してしまう人も多いし、
それを見て自分は大丈夫だろうかと不安になる人もおります。
もちろん、地方線の中には反対方向に向うレールもありますから、
乗り違えると大へんな目にあわされる心配はありますが、
資産インフレの本命が不動産なら、
不動産の開発をしている会社は
同じ方向に向っていることに間違いはないでしょう。
但し、そうは言っても同じ不動産株にも
ピンからキリまであります。

成長経済にもバブルにも不動産がいいことは衆知の事実ですから、
超優良不動産株は既に手が届かない高値まで買われています。
そのあとを追いかけることはとても勇気の要ることです。
僅かな手元資金しかない人にとっては高嶺の花だし、
思い切ってとびついてもほんの僅かの株数しか手に入りません。
そこでもっと安くて人の気づかない不動産株はないものかと
あちこち探がしまわります。
少し前まではそういう株がゴロゴロしていました。
どうしてかというと
不動産に陽が当ると思う人たちがまだ少かったからです。
従って多くの人が不動産株に注目するようになってからも
まだ安値に放置されている株には
それなりの理由があって安値なのだと思わなくてはいけません。
いま頃になって不動産株に気づいた人が買うとすれば、
業界のトップを行く銘柄か、
その次のランクにいる株でないと安全圏下には残れないのです。
日本で言えば、三井不動産とか、住友不動産の位置にいる
中国の不動産株を探がすことです。
いま高値でそれらの株を買っても
損をする心配はあまりありませんが、
下がってきた時にナンピンをかける覚悟が必要です。
不動産と言うのですから
この時点で不動産株を買う人は
少々くらいのことであわてないだけの気構えで当って下さい。


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2007年12月22日(土)

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