中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2855回
2007年度決算発表が待ち遠しいですね

いつもなら今日は昆明か成都にいるのですが、
ことしの今日はこれから羽田経由で上海にとぶところです。
いつもは成田から出発するのですが、羽田なら家も近いし、
上海も浦東の飛行場まで自家用車で1時間もかかるところを
虹橋なら30分ですんでしまいます。
新しい飛行場ができる度に
「お家がだんだん遠くなる」というのが実感でしたが、
どちらも古い飛行場に戻るとなると、
年をとって少くなった時間を返えしてもらったような感じです。

そう言えば、ことしは上海でやることがたくさんあります。
中国株の中心地は上海ですが、
上海に一番たくさん本拠地のある企業でも、
香港で上場しているのが多いので、
株をやる人は
第一にどんな株がことしも昨年に比べて
50%以上増益になるのか、
第二に世界中のお金が、(中国内部のお金も含めて)
いつどういう形で香港に集まって中国株にとびつくのか
を注意深く見守っておれば、
かなりの業績をあげられるのではないかと思います。

不動産の値上がりに対しては
あの手、この手で抑え込みにかかりますが、
景気を完全に冷やすこともできませんので、
その分、公共投資には力を入れざるを得ません。
なかでも環境汚染はもう限界に来ているので、
環保産業は建設をオーバーして
政府の号令のかかる業種と見てよいでしょう。
またオリンピックが無事、終わったとしても、
対外輸出を抑え込んだ分を補うために
公共投資で埋め合わせしますので、
建設機械や鉄道工事のブームが続きます。

また民生に力を入れようとしますから、
薬価を抑えられて身動きのできなかった製薬や医療に陽が当り、
逆に自動車や銀行や不動産業者は目の敵にされます。
お金がダブつく分だけお金に対する監視がきびしいので、
手足を縛られて、これらの業種は
思うように利益があげられなくなる心配があります。
そのへんのところを正しく読めるかどうかは
昨年度の決算からある程度、類推が可能です。
そのためにも2007年度決算の発表が待ち遠しいですね。


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2008年1月3日(木)

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