中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2856回
ことしは上海で「旧天地」の町づくり

上海で「旧天地」の整備建設に力を入れていることについては
前にも述べました。
場所はいま上海の新名所になっている「新天地」から
車で10分くらい走った泰康路という通りから
横町に入ったところです。

表通りは目下、
地下鉄の駅をつくる工事でごったがえしていますが、
路地を一歩横町に入ると、
清朝時代からあるような古い建物が並んでいます。
上海の町の発展からとり残された
貧しい人たちが住んでいますが、
誰がそこへ目をつけたのか、
1軒また2軒と住宅が小商店に生まれ変わり、
デザインされた小物や洋服や画廊やレストランが
ズラリと並ぶようになりました。

1年くらい前に私が人に連れられて行った時は、
見物客はまだチョロチョロでしたが、
最近は外国人の観光客がドッとふえて、
土曜日曜になると狭い路地が通り抜けられないくらい
一杯になります。
私の予想では、昔の面影の残っている上海はほかにないので、
あと2年もたったら、ウイーク・デイも人が溢れて
いまの10倍くらいの外国人が押しかける
上海名所の一つになると見ています。

そう考えて、私はこの一帯に「旧天地」という名をつけて、
「新天地」と張り合う気持を起しました。
「新天地」は私も懇意にしている香港の開発業者が
旧フランス租界の一角をこわして
わざわざレトロ調の町づくりをしたものですが、
こちらは昔からある町並みを、古い建物はそのまま残して、
入口や内装を一新してデザイナの町につくりなおしたものです。

なかにどんな店が入るかは、
借りた人が勝手に考えればいいことですが、
日本人、韓国人、台湾人も含めて
金髪から黒髪まで異人さんたちが
続々と集まってくるところですから、
その人たちから珍重され、
物を買ってもらったり、休憩してもらえるだけの
エキゾチシズムを感じされる店でないと成り立ちません。
そういう町づくりに、
いま私も私の仲間もうつつを抜かしているところです。


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2008年1月4日(金)

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