中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2946回
ポタラ宮の前に頭を抱えてしまいました

6月にチベットに行くのを断念したのは、
医者からさしとめられたからですが、
偶然にも程なくラサで一騒動起って、
「計画をとりやめてよかったですね」
と慰められているところです。
5年前にチベットに行った時も、
実現までに2回もペンディングをくりかえしました。
1回目は同じように
ドクター・ストップがかかってとりやめたのですが、
もう1回は行く前に北京の三全公寓で転んで足を挫いたためです。
それでもあきらめきれずに、
とうとうチベットの土を踏んだのですが、
同行した40名の中で高山病にもかからず、
頭痛とも関係がなかったのは
何と一番年をとった私1人だけでした。
私の面倒を見ると言ってついてきた私の中国人の秘書は
ラサにいる間中、3日間も寝込んで
逆に私に面倒を見てもらう始末でした。
どうして私だけ何ともなかったかというと、
「海千山千超えてきた人は高山病に強いんだ」
とわけ知りの人が後講釈をしていましたが、
本当かどうかは保証の限りではありません。

世界の屋根と言われるチベットのラサに建ったポタラ宮は
誰でも一生に1回は行ってみたいところです。
でもタイム・カプセルを
500年間も昔まで戻した世界に戻ったようなもので、
私たちが住めるところではありません。
「坊さん多くして粥少し」の格言通り、
いまでも貧しい農村を坊さんが支配しているところですから、
中国政府も頭を抱えています。
道をひらいたり公共設備の予算を組んでも、
お寺を建てるのに使ってしまうので
目を離せないときかされていますが、
300万人にも充たない人口のところに漢民族を自由に入れると、
忽ち台湾の高山族のような運命を辿ることは目に見えています。
では文字通りの自治区にしてやって行けるかというと、
経済的な自立は困難だし、
かと言ってインドに入られて主権争いをする方向に動いたら、
もっと困ることは目に見えています。
日本ではダライ・ラマ14世に同情する世論が強いようですが、
中国政府はどうするのが正しいか、
誰か教えてあげてくれませんか。
私はポタラ宮の前に立って頭を抱えてしまいました。


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2008年4月3日(木)

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