中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2945回
8月はオリンピックと無縁な世界で

北京オリンピックのシーズンもいよいよ間近に迫りました。
北京はその準備でごったがえしになっていますが、
私は競技で僅かの差を競うことに全く興味のない人なので、
折角、北京に住む家もあり、
競技を見に行けるチャンスにも恵まれているのに、
8月は北京を留守にする準備をすすめているところです。
世界中から人々が北京に集まってくる時に、
わざわざ北京を留守にするプランを建てるのですから、
こういうのを「あまのじゃく」というのでしょうね。

もとよりオリンピックに反感を抱いているわけではありません。
ましてや北京でひらかれることに
敵意を持っているわけでもありません。
それどころか、
中国を目の敵にしている人たちの多い中で、
北京が無事、オリンピックの主催国として
広く世界から認められることに
歴史的意義があると私は思っています。
それが無事に終わることに
私はアジアの時代の胎動すら感じています。
いまがアジアの終わりではなくて、
はじまりだと思っているのです。

ではどこにいて、
テレビからオリンピックの式典を覗くのがいいのだろうか。
いや、なるべくなら、
テレビも覗かないですむところはどこだろうか。
そう考えて、
8月は文明からなるべく遠いところに行きたいと
いま計画を立てているところです。
いまのところ頭にあるのは、
ボルネオに行ってオランウータンとおしゃべりをするか、
それとも東ニューギニアに行って
デモクラシーとは何かも全く理解しない人たちの間で、
1週間くらい暮らして見るか、
とあれこれ知恵を搾っています。
はたして文明からのあとすざりに賛意を示してくれる人が
何人いるか、私にも見当がつきません。
でもテレビを覗き込んで
誰が金賞をもらったかに全く関心のない人が
きっと何人かはいると思います。
そういう人たちと一緒に
文明社会にしばらくさよならをするのが、
8月の考察団の私のスケジュールです。
どうぞお楽しみに。


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2008年4月2日(水)

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