中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2967回
アメリカが肺炎になってもアジアは?

そうだとしたら香港で株を買う場合ならどうか、
また米ドルで売買する上海B株はどうですかということになります。
香港ドルはいまのことろ米ドルとペッグ制になっているので、
米ドルが下がれば、それに比例して値下がりします。
したがって、相場が下がった上に、
円高ということになると、
往来ビンタで損をしたことになります。
香港株が下がっても私などは屁とも思っていませんが、
馴れない人は真っ青になってしまいます。
初心者だとやむを得ない面がありますが、
もう少し株の上げ下げに馴れるか、
もう少しお金をたくさん持ってそれを動かす立場になったら、
だんだん不感症になります。

先ずアメリカのドルが異常に下がって、
それとリンクすることが
香港ドルにとって不都合、不利益になったら、
香港政府がドルのペッグ制を変えることも考えられます。
またレートを動かさない場合でも、
私たちが香港ドルや米ドルで投資している対象は大陸の株ですから、
大陸であがる利益も、また企業の財産も
すべて人民元で評価されるものです。
それが大陸で上場されている株価と大きなひらきがあるとすれば、
外国資本の金ぐりの都合に左右されているわけですから、
そうしたお金の動きを無視することはできません。
しかし、基本的に大陸にある財産に対する投資ですから、
たとえ香港ドルであろうと、米ドルであろうと、
人民元の動きに反応します。
したがって、
サブプライム・ローンの余波を避けることはできないとしても、
金ぐりに困った世界的な金融機関の投げ売りが一巡すれば、
そのとばっちりよりも、
中国を中心とした
アジア経済の次の動きを反映するように変わります。

かつてはアメリカがゴホンをやれば、
日本は肺炎になると言われたものですが、
いまやアメリカが肺炎になっても、
中国も日本も
ゴホン程度で立ち直れる時代に入ったのではないでしょうか。
本当かどうか
オリンピック前よりもオリンピックのあとを見て下さい。


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2008年4月24日(木)

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