中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3020回
雲南の農産物の加工に熱が入ります

いま私は雲南に対してさまざまの夢を抱いています。
昆明の町は海抜2千メートルというかなり高地にありますが、
雲南省の農地は
海抜5百メートルから3千メートルまでのところに届いており、
同じ季節に温度の違う農産物を植えることができます。
日本と違って日本の四季の農産物が同時にできてくるのです。
ですから季節によって
日本にない物を四季を通じて日本に供給することができます。

はじめはそうした温度差をうまく利用することを考えましたが、
コーヒーを栽培しているうちに
色んなことに気がつくようになりました。
先ずコーヒーの木を植える時に、
30本に1本ずつ共生する植物として
マンゴーの木を植えることを教えられました。
1年に30万本もコーヒーの木を植えると、
マンゴーだって1年に1万本ずつふえます。
雲南のマンゴーはとても美味しくて
フィリピンのマンゴーに負けません。
しかも1本の木に物凄い数の実がなりますので、
そのうちにマンゴーに実がなるようになったら、
マンゴー・キングになることは目に見えています。
そうなったらマンゴーのプディングでもつくって
日本のスーパーやデパートにでも
供給しなければならなくなります。

そう思ってコーヒー・ショップの職人に
マンゴーのプディングとついでに
カボチャのプディングを試作させたところ、
とてもうまいのができてきたのです。
ずっと前から雲南のカボチャの美味に気がついていましたが、
こうなるといやでも雲南の農産物の
他所にないすぐれたところが目につきます。
小粒のピーナツも日本なんか
足元にも及ばないほど美味で香りがあるし、
クワイを加工するとポテト・チップとはまた違った風味があるし、
丹波の黒豆に負けない見事な黒豆もできてくるんです。
土地の人は農産物をつくることには熱心ですが、
加工することにはさして関心を示しません。
加工して付加価値をつけることは日本人の得意中の得意なのです。


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2008年6月16日(月)

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