中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3040回
次の作戦を練る絶好の時期です

昨今は梃子でも株価を押し上げることのできない時期ですから、
毎日、株価の動きに気をつけている必要がありません。
1週間くらいインターネットの見られないところに行っても、
チャンスを逃がすような目にあう心配はありません。
しかし、こういう時こそ次の作戦を練る大切な時期なのです。

バフェットさんも日経ビジネスの記者のインタビューで
同じようなことを言っていました。
自分の株式投資の理論はとてもシンプルなもので、
条件にあえば、株を仕入れる方にまわるし、
その後、何かあっても途中で投げ出すことはない、
そういう意味ではいまはまたとないチャンスだ、
と私と大して違わない意見を述べています。
ただ向うはアメリカを中心にして物を考えているのに対して、
こちらはアジアの中の
最近は中国を中心とした目でお金の動きを見ているので、
角度にも距離にも違いがあります。
でも社会に大きな変化のある時は
お金を扱う人にとってまたとないチャンスだという受け取り方に
基本的な違いはありません。

株は世界的に反落しているし、
サブプライム・ローンで最も大きな損害を蒙った金融業は
アメリカ、ヨーロッパがメインになっていますが、
実は香港もシンガポールも
それなりのピンチにあっていると私は見ています。
日本の損害が比較的小さかったのは、
日本の銀行が元気がなかったせいだし、
中国の被害が少かったのも、
国際的な扉がまだ半びらきの状態にあったからで、
どちらも先見の明があったからでは決してありません。
今回のずっこけ方を見てもわかるように、
お金を一番頻繁に扱う立場にある金融マンが
お金や株や不動産について一番よく知っているわけではないのです。

ですから今後どうするかについて、
私ならそういうプロのところに相談に行かずに自分で考えます。
投信も買わないし、お金を銀行に預けっぱなしにもしません。
銀行は、お金を預けてそのまま放っておくと
インフレで目減りしてしまうところですから。


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2008年7月6日(日)

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