中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3127回
石油ショックとインフレはそろそろ一段落

あわてついでに申しますと、
第三次石油ショック(私が勝手につけた
最近の世界的な資源不足のことですが)
は一山越えたと私は見ています。
イラク戦争がはじまった直後、
私はボイス誌で、「石油は1バレル50ドルの時代が来る」
と書いたことがございます。
(この文章はPHP研究所から出版された
「お金だけが知っている」に再録させています)
イラクを手に入れれば石油の心配をしなくてもすむようになる
と思っている人が多かったと思いますが、
アメリカはイラクという泥沼に足を突っ込んだだけのことで、
中国が自動車ブームになれば、
世界的なガソリン不足がはじまると私は考えたのです。
はたして何年もたたないうちに石油は50ドルをこえましたが、
それが更に150ドルまで買い上げられるとは
さすがの私も思い至りませんでした。

こうした石油に対する先物買いにも
アメリカが印刷したドルが悪さの先頭に立って
仲間入りをしたと見ていいでしょう。
しかし、それに続いてサブプライム・ローンの破綻に端を発した、
世界的な不況の扉がこじあけられたので、
石油の暴騰は一段落して
落ち着くところに落着くと私は見ています。
本当にそうなるかどうかは結果を見ないとわかりませんが、
私は80ドル前後が石油相場の落着くところだと
最初から予想しています。

石油の値段が落着けば、
食品を中心とした世界的な物価上昇も同じように一段落します。
現に世界的なインフレの波は
ほぼおさまる方向に動きはじめました。
アメリカの金融不安があとをひいて、
世界的な景気停滞がはじまり、
賃上げどころの騒ぎではありませんので、
先進国はどこでも
節約ムードが家計を支配するようになるからです。
石油の値上がりに歯どめがかかれば、
インフレにも歯どめがかかります。
景気後退対策として金利の引き下げと公共投資を牽引車として
設備投資の奨励がはじまります。
産業界の潮の流れが変われば、
株価の動きも一変します。
なあに、そんなにあわてなくとも大丈夫だと思う人は
どうぞゆっくり焚き火でもしていて下さい。


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2008年10月1日(水)

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