中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3236回
中国人は食べることが第1位です

いまの中国も世界的金融不安の影響を受けている点では
日本に負けず劣らずきびしいのですが、
日本に比べていくらかましなところもあります。
もう既に成熟社会に入ってしまった日本に比べて、
中国はまだ成長過程におかれています。
自分の家を持たない人もたくさんいますし、
車がふえたと言っても自分の車をもたない人は
まだまだたくさんいます。
家の中におくものだって、自分の身につけるものだって
欲しいものはまだいくらでもあります。
ですからお金が間に合わないだけで、
お金さえあれば、物はいくらでも売れる環境におかれています。

むろん、アメリカの不況から来る影響で
会社が潰れたり、失業したりすることはありますが、
人件費はまだまだ上昇する過程にありますし、
年間を通じて所得はふえ続けますので、
スピードが多少遅れるだけで、
社会を大きく変えるお金の流れに変わりはありません。

そういった意味で、中国の産業界は
これから10年の間にまだまだ大きく発展します。
たとえば何かお金の儲かりそうな商売があると、
すぐに真似をする人が後を絶ちませんから、
同じような店がズラリと並んで猛烈な競争をはじめます。
そういう商店の並んだところに
大型スーパーが現われたり、
郊外型スーパーが出現して人の流れが変わると、
いままであったような小型商店街は
壊滅的な打撃を蒙ります。
流通業が流れを変えるということは、
中国人のような商人社会では一大流通革命に
見舞われるというということです。

つまり豊かになりつつある中国人の一人一人が
何にお金を使うかが
中国の産業界を大きく変えるぞということです。
中国人の場合、当然、第1位は食べることです。
豊かになった中国人が何を好んで食べるかがわかれば、
どんな商売をやる人が
次の成功者になるかが予想できます。
食糧不足もさることながら、
皆がよく食べる物が不足するし、
それをうまく供給できる人が次の成金になるのです。
食べることに先ず注目して下さい。


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2009年1月18日(日)

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