中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3247回
茶にろくな茶菓子がないのがヒント

雲南省はコーヒーの産地なのに、
コーヒーを飲む人はまだあまりいません。
はじめてティピカ種の産地である保山市に行った時に、
ホテルでコーヒーの注文をしたら、
出てきたのはネッスルのインスタント・コーヒーでした。
またはじめてコーヒー豆の選別工場を訪問したら、
コーヒーではなくて普茶を出されたのがとても印象的でした。

そんなところですから、外国人客の多い
一流ホテルのコーヒー・ショップの経営を頼まれた時、
二つ返事で引き受けたのですが、
コーヒー豆には自信があっても、
一緒に出すケーキがなかなかできてません。
会社の総経理を一時引き受けてくれた日本人は
パリでチョコレートの勉強をしたことのある人だったので、
チョコレートで何とか間に合わせましたが、
それで事足りたわけではありません。

たまたま私が昆明を訪れた時、
そのホテルの総経理さんが
茶の専門茶館に私を案内してくれました。
あとうちのスタッフが5人あわせて7人で
普?茶を飲んだら何と700元も勘定を払っているのを見て
とてもびっくりしました。
1人100元と言えば日本円で1500円で
お茶のほかに申し訳的に茶菓子が出て来ましたが、
どれも一口噛んだだけであとの続かない
時代遅れのものばかりです。
歴史は古いかも知れませんが、
茶菓子も全く研究されていませんから、
茶も同じじゃないかと私が思ったほど
時代遅れになっているのです。

この普茶を飲んだことがきっかけになって、
私はうちの連中に、雲南省の農産物を使って将来、
雲南省を代表するような観光名物になる茶菓子を
つくるように提案をしました。
他所の人にはあまり知られていませんが、
雲南省は一大農業地帯ですから、
飲料になる普茶、コーヒー、葡萄酒がとれるほかに、
蕎麦、マンゴー、落花生、クワイ、菱の実、カボチャ、
(丹波と同じ)黒豆に至るまでさまざまの農作物が採れます。
これらの農作物をうまく加工したら全国はおろか、
日本にまで売れる名物をつくるのも夢じゃないと思ったのです。


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2009年1月29日(木)

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