中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3321回
私の秘書の席がもうすぐ空きそうです

私は自分で興味を持った事業や
中国でこれからスタートする事業について、
この欄で時々取り上げることがあります。
それを見て自分にやらせてくれないかと
申し込まれることも再三ならずあります。

これまでに一番たくさん手紙をいただいたのは、
もちろん、私が自分の秘書を募集した時です。
多い時は150通もありました。
東大出から一流企業に勤めている人まで
自分のついている仕事にこんなに不満を持っている人がいるのかと
こちらが驚いたくらいです。
私の秘書はとても難しい仕事ですが、
稀に見る面白い仕事であることは、私も承知しております。

何しろ次から次へと時代の最先端を行くような人たちにあえるし、
これから有望な仕事が何であるかもわかるようになります。
おかげで自分の物の考え方を次々と訂正させて、もらえます。
また私の鞄持ちをしてあちこち旅行をするので、
たちまち見聞が広くなります。
現に私は年に100回以上も飛行機に乗っているのですから。
また本人なりに興味さえあれば、
株の投資先を次々と見てまわりますから、
いやでも産をなすチャンスに恵まれます。

そういうといいことづくめにきこえますが、
もちろん、私の気難しさにも調子をあわせなければならないし、
稀に見るハードなスケジュールをこなすためにかなり消耗します。
その代わりうまく私のテンポに合わせることのできた人は
何年もしないうちに、
一生をかけてやれる仕事に必ずぶっつかりますから、
そんなに長くはつとまりません。
現にいま私の秘書をつとめている青年も
5年目に入って一生を賭けてもいい仕事を見つけたらしく、
秋には結婚をして世帯を構えることになっています。

本人はそれでもいまの仕事を続けると言っていますが、
秘書はもっと本人のためになる仕事を見つけるまでの
ツナギのポジションですから、
いま私の秘書の席が空きそうなところに来ていると
言っていいでしょう。
興味のある方は明日のこの欄をごらんになって下さい。


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2009年4月13日(月)

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