中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3554回
日本人で管理するコーヒー園を開くために

コーヒー園を手がける前に私の頭の中にあったのは
ワイナリーでした。
私は大酒飲みではありませんが、ワインには興味があって
わざわざボルドーまで出かけて行って
10年分くらいのワインを買って帰って、
自分の家の地下室にストック・ヤードをつくったこともあります。
ヨーロッパやアメリカでもワインのシャトーを持つのは
事業に成功した男たちの夢ですから、
中国大陸で仕事をやるようになったら、
雲南か新疆にシャトーの一つくらいつくってから死ねないものかと
考えたことがあります。

でもシャトーをつくるなら、
世界の一流と肩を並べられるくらいでないと意味がないし、
それをやろうと思えば、
苗を植えるところからはじめなければなりません。
苗がしっかり成熟するまでには
かねてから15年はかかるとプロの人たちからきいていたので、
私の齢からでは間に合わないとあきらめていました。

ところが、コーヒーなら植えて3年たてば実がなるときかされ、
ワインでは間に合わないが、
コーヒー園なら何とかなるぞと言われると
胸が高鳴るのが自分にもきこえてきます。
そこで早速、雲南省で新規開発を手がけている
北京大学のバイオの先生方にわたりをつけてもらって
雲南省の副省長さんに会いに出かけました。
中国ではご承知でしょうが、政治をやるのが省長で、
省内の行政は副省長が全責任を持っています。
その副省長さんの紹介で、
コーヒーの産地である保山市に乗り込んだのです。

私は視察団を組織して
総勢40人で飛行機で保山市に出かけました。
時の保山市の副市長さんは
ホテルまで挨拶に来て案内は部下に任せる積りでしたが、
私と10分間も話をしないうちに自分が警察の車を先頭に、
政府の公用車で、しかもうしろに十何台ものタクシーを従えて
コーヒー山の中に乗り込んだので、たちまち大評判になり、
「それッ、日本人がコーヒー豆の買いつけに来たぞ。
コーヒー豆を安く売るな」
と農民たちの間で話題になったとあとで報告を受けました。


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2009年12月2日(水)

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