中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3570回
株で損して私の悪口を言う人が絶えないわけ

株をやって見込み違いをやることは私にだってよくあります。
恐らくウォーレン・バフェットさんにもあるでしょう。
セブン・スターズだけでも2億円損したのですから、
1つ間違えたらどのくらいの損になるか、
ご想像いただけるでしょう。
私はそう簡単には損切りをしませんから
不良資産も結構抱えています。
それでも倒産せずにすんでいるのは
それを上廻る値上がりのチャンスにも恵まれているからです。

ところが、自分でよく研究もせず、
ブームに上乗りをすべく高値にとびつく人は
値下がりして辛抱しきれなくなるとあわてて投げ売りをします。
そういう人たちに限ってコラムで私を呼び捨てにして
気晴らしをするのを時々目にします。
株を買ったら、明日にも値上がりして金が儲かると思う人は
株で儲かることは先ずありません。
実際はそういう人がたくさんいるおかげで、
株をやってお金の儲かる人が誕生するのです。
ですから株で儲かるための第一の条件は
思うようにならない時に辛抱できるかどうかにかかっています。
私が「株の儲けはガマン料」というのは
「買ったら下がり、売ったら上がる」のが株であり、
そうした自分の欲張った気持を抑制できなければ、
株で儲けることができないからです。

日本一の富豪にのしあがったユニクロの柳井正さんだって
ご自分の著書の中で私の名前に先生とつけて呼んでいるのに、
そういうチンピラに限って私を呼び捨てにします。
別に私は自分を先生と呼んでもらいたいわけではありませんが、
それをそのまま掲載することによって私に対する溜飲を
主催者の人も一緒になって下げている気持ちも
わからないではありません。

自分が株の売買だけでなく、事業経営者もやっていると、
株だけで一儲けしようとしている人間の
根性のいやらしさが目についてきます。
株は「産業界の覗き窓」であって
あなたを成金にしてくれる早道ではありません。
少し話が横道にそれましたが、
それくらいの辛抱強さと心の余裕がないと
株ではうまく儲からないと思います。


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2009年12月18日(金)

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