中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3579回
投資家が公共投資で潤おうことは?

もう既に起っていることから類推すると、
中国の輸入は恢復する方向に向っていますが、
輸出がはたして順調に恢復するかは、
実際に起ってみないとわかりません。
どうしてかというと、
アメリカの景気の恢復はそんなに楽観できないし、
ヨーロッパはドバイへの融資でひっかかっている分だけもう一度、
低迷する可能性が強いからです。

現に私は投資考察団を引率して
年の暮れに深圳から東莞の輸出メーカーを何社か訪問しましたが、
これらの地域では労働集約的な産業で
「世界の工場」の先頭を切ってきましたが、
今回のアメリカの不況で輸出がかなり落ち込んでいます。
その分、国内消費向けに切りかえることができるかというと、
アメリカ向けと中国国内向けは基本的に大きく違っているし、
嗜好の上でも、価格の面でも、
馬から馬に乗りかえたら
すぐにも調子よく走り出してくれるというわけには行きません。
どのメーカーも国内向けを標榜していますが、
そうスムーズには行かないと私は見ています。
輸出向けの商売は低迷して、
国内向けは新しいメーカーが業績を伸ばすことになるでしょう。

では自動車が来年は年間1300万台に成長し、
不動産は住宅ローンの更なる拡大で
更に上昇するかというと、
息せき切って更に成長するとはとても思えません。
同じことを続けても効果は上がらなくなるし、
土地投機を促すことは政府としても続けられなくなります。
それでも国が先頭に立って
年8%程度の成長を達成しなければならないので
公共投資は続けなければならないし、
あとは国内消費の増大で
輸出の減少分をカバーしなければならないことに
変わりはありません。

公共投資は政府の予算をふり向けるだけのことですから、
政府がその気になればすぐにも実行できます。
恐らく来年もことしに負けず
お金を使う仕事が追加されることになるでしょう。
しかし、公共投資によって
投資家のふところが潤おう分野はあまりありません。
国が国営の会社にお金を払うだけのことですから。


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2009年12月27日(日)

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