中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3742回
ふだんから大暴落に備える用意を

しばらく道草を食っていましたが、
その間にユーロの暴落に端を発した世界的な株の大暴落も
どうやら少し落着きを取り戻したようです。
株の大暴落がはじまると、
株をやっている人は大半が大あわてにあわてて
自分だけでも損害を食い止める方法はないものかと、
人によっては下げたところで投げにかかります。
事実、そういう人が多いから大暴落になるのですが、
株式市場がどこで下げどまるかはその時々で違います。
でも必らず下げとまって戻り足になることも、
事実が証明している通りです。

ですから、下げた時が株を仕入れるチャンス、
もしくは株の入れ替えをするチャンスと思っている人は、
ふだんより株価の動きに神経質になりますが、
驚きあわてる必要はありません。
私などもチャンスが来たと思って買いに入ります。
株は大暴落しても、
3日は続いても、4日も続くことは先ずありません。
雨が降ってもドシャ降りが4日と続かないのと同じです。
雨だってそんなにふり続けたのでは向うの方が疲れてしまいます。

ですからせっかちな私は4日目まで待てず、
3日目にはもう嵐の中を駈け出します。
そのために人より高い物をつかまされることがあります。
本当は「株は上げ歩調になったところを追っかけろ」
と言う中国の諺の方が正しいのでしょうが、
1日早く高値づかみをしたところで、
もともと相場をやっているわけではないし、
2倍とか3倍以上になる成長株を狙っているのですから、
後になって考えれば、そんなに間違ったことにはならないのです。

私と同じ立場の人が一番苛々するのは多分、
大暴落の時に軍資金を持っていないことではないかと思います。
株をやる人はどんな時にでも動かせる余裕のあるお金を
いくらかでも持っている必要があります。
そんなことを言っても
鉄砲玉を一発しか持ち合わせていない人には無理な話ですが、
大は大なりに、小は小なりに、
自分の戦略を展開するに必要な用意を
ふだんからしておく必要があります。
今回、それができずに地団駄を踏んだ人も
この次の大暴落に備えてそうした用意をしておいて下さい。


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2010年6月8日(火)

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