中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3784回
100億円の身代も夢ではありません

「株の儲けは辛抱料です」と私はよく言いますが、
「倍にあがったら半分売って
持株はタダにしておいたらどうですか」と言うこともあります。
必らずそうしろと言っているわけではありません。

なぜ「半分売ったらどうですか?」というかと言いますと、
株をやる人は大抵、次に買う株の物色をしていて、
常時、軍資金の欠乏に悩んでいるからです。
ですから本来なら手持ちでなかなか上がらない株を
思い切って叩き売ってしまう方がいいのですが、
下がっている株にはまだ未練が残っていて
なかなかその気になれないものです。
その点、もう倍になった株は儲かったあとだから
もういいじゃないかという心理が働きます。

でも本当は上がる株ほどよく上がるのですから、
そっちの方を残すべきなのです。
それを妥協して半分だけ売るのは
自分の凡庸な頭脳と折り合わないとおさまりがつかないからです。
ですからお金に余裕のある人は
必らずしも半分売る必要はないし、
実際にもそういう人の方が儲かることは目に見えています。

それを承知で半分売ってしまうと残りはどうせ只なんだから
株式市場がいくら大暴落をしてもそんなに気になりません。
そのうちに株価が戻り足になると、
真っ先に上がりはじめるのは
大抵が業績のいいそう言った成長株ですから、
只になった株の方が先頭を切ることになります。
「上がる株ほどよく上がる」の諺通り、
結局、一番儲けをもたらしてくれた株ほど
そのあとも親孝行ということになるのです。

何回かそういう経験をすると、
株で本当に儲かる人はうまく売り買いをする人ではなくて、
長期にわたって成長し続ける株を見つけることが
一番大切だということがわかります。
1回でもそういう体験をすると、
100万円が1000万円に、1000万円が1億円にと財産がふえますから
そのうちの100億円になるのも夢でないことがわかってきます。
一生に3回ほどそういう目にあえばいいのですから、
お金のことであせる必要はなくなるのです。


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2010年7月20日(火)

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