中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3786回
捨て石は先ず中国株に打ちましょう

私は自分のこれまでの人生で、
株を10倍にする経験を何回かしています。
でも自分の全財産をそれに賭けたわけではありませんから、
財産をいきなり10倍にしたわけではありません。
また私は株で儲かっても、
それを自分の一生の仕事にしようと考えたことはなく、
ほかにもっと面白いことがいくらでもあるので
この齢になってもまだしょっちゅう道草を食っています。

但し、世の中の動きには敏感ですから、
いつも陽の登る方を向いて仕事をやっています。
日本が経済成長をしていた時は、
日本を対象とした社会現象や
経済現象を取り上げる論説を展開してきましたし、
それが台湾や韓国に移ると、興味の対象をそちらに移しました。
また香港の人たちが中共の支配を怖れて
オーストラリアやカナダに逃げ出した時は
「香港がゴースト・タウンになるのではなくて、
大陸の香港化が起るのだ」
と主張して香港に自分の住所まで移しました。
そして、20年前に今日の中国の経済発展を予想して、
とうとう自分の財布まで持って大陸まで乗り出して
次から次へと新しい仕事にちょっかいを出しています。

ですから今も中国株が私の人生の本命ではないし、
株で一財産築くくらいのことはできても
それで一生を終わろうと考えたことは一ぺんもありません。
しかし、株で一財産つくろうとすれば、
どうすればいいかくらいのことは心得ています。
株でお金を儲けたいと思ったら、
経済が成長過程にあって、
毎年、パイが大きくなって行くところに行って、
パイの分け前をもらわないと駄目なんです。
私が何年も前に日本の株が少しばかり上げ歩調に入った時に
「ここが日本の株を売って中国に移すまたとないチャンス」
と言ってすすめたのも、
「分け前をもらうならこれからは中国だ」と思ったからです。

中国の経済発展は
恐らくこれからまだ少くとも20年くらいは続くでしょう。
どこに捨て石を打つかによって貰い分は大きく違ってきますが、
10倍ゲームを3回くりかえせばいいのですから、
その要領を得ることに先ず全力を尽して下さい。


←前回記事へ

2010年7月22日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ