中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3821回
外国で一生の仕事を見つけることです

学校を出立ての頃は世間のことがわかりませんから、
誰でも就職をしてサラリーマンになることからスタートします。
日本に居たらそれが当り前ですが、
中国に留学していてもそれは同じです。

ですから中国語の勉強のためにせよ、
あるいは大学か、大学院を卒業するにせよ、
卒業日が近づくと、皆が皆、就職運動で駈けまわるようになります。
いまの時期、国内にいても就職運動は思うように行きませんが、
中国にいるともっとずっと手強いことになります。
どうしてかというと、中国の企業は日本人を採用してくれないし、
日本の企業では精々、臨時雇いで、
本社の正式社員の仲間に入れてもらえないからです。
給料も本社の社員と同列にないし、
同じ日本人でも現地手当も支給してもらえないからです。
従って長くは勤めてはおられず、
現地の事業に精通するようになれば、
もっと将来性のある仕事を探がして移ることになります。
手っ取り早く言えば、
本人にとって一時的な腰掛けということになります。

中国までわざわざ中国語の勉強に行くような人は
男にせよ、女にせよ、
只のサラリーマンで一生を終わるような人ではない筈です。
すぐにはできなくとも、将来、創業をして
一国一城の主になりたい野望の持主だということになります。
ところが、そういう人でも最初から将来、
自分の一生の仕事になる仕事を見つけることは至難の業であり、
とりあえずメシのタネになる仕事を見つけて、
そこからスタートすることになります。

中国語ができて、話が通ずれば、
そういう仕事を見つけることはそんなに困難ではありません。
本当に難しいのは自分に向いた仕事で
一生の事業になるそうな仕事を見つけることです。
日本にいてもわからないことなのに、
中国に行っていきなり創業に値いする仕事を見つけることは
容易なことではありません。
でもそれを見つける必要があるのです。
私は朝から晩までいつもそのことについて
ああでもない、こうでもないと考え続けています。
自分のためでなく、
私のところで働いている若い人たちのためです。


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2010年8月26日(木)

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