中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3950回
「レストランがなくなる日」を読んで下さい

正月の2日と言えば、
若い頃の私にとっては、
お世話になった人たちのところへ挨拶参りに行く忙しい日でした。
でもだんだん年をとって、
気がついて見たら、
自分が挨拶に来られる年齢になると、
挨拶に行くよりもっと忙しくなっただけでなく
胃腸の休まらない日にもなってしまいました。

そこで正月には正月祝いをしない所へ行き、
旧正月には旧正月祝いのないところへ動いて、
お年玉の節約に励むようになって、
早くも人生の半分に及ぶ年月が経とうとしています。
人と会う約束のない日は、
自分の家だろうが、
旅先だろうと、本を読むことにしていますので、
トランクの中には結構、本がたくさん詰まっています。

今更、古典を読みかえす年齢でもないので
最近、本屋で専ら目につくのは、
次に社会に新しく起る変化を
どう見るかについて記述した本です。
その中の一冊に犬養裕美子さんという女性の書いた
レストランがなくなる日
(主婦の友社刊、定価本体762円)がありました。
私が毎年つくっている「邱永漢の実務手帖」には
「邱永漢のすすめるうまい店」という欄があって、
それを頼りにレストラン廻わりをしている人もあります。
毎年、多少の入れ替えがありますが、
今年は有名店が何軒も店を締めることになって、
「時代の移り代わりはやっぱり争えないな」
と実感していた矢先なので、
この本のタイトルを見ただけで、
すぐに買ってしまいました。
ひらいてはすぐに潰れるレストランのことを
取り上げているのですが、
一番面白かったのはデンマークの「ノマ」
というレストランが世界一のレストランに選ばれた話です。
ここのところ、私はアジア中とびまわっていて、
コペンハーゲンはしばらくご無沙汰していますが、
読んでいるうちに現地まで行きたくなりました。
詳しくはこの本をめくって見て下さい。
レストランの栄枯盛衰を見たら、
世の中がどんな方向に変わりつつあるか、
理解できるんじゃないでしょうか。


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2011年1月2日(日)

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