中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4084回
バブルがはじけるのは2013年?

最近、中国でもあまり遠くない将来に
バブルがはじけるのじゃないかという声が
きこえてくるようになりました。
私は昨年になってから、
やっと警戒警報を発するようになりましたが、
私の場合は今すぐに起るということではなくて、
そろそろ警戒時期に入ってきたという意味で、
まだいつどこからと具体的な話ではありません。

北京や上海で不動産の値上がりがはじまったのはかなり前で、
私が買った上海の新天地の自宅が平米当り2万元だったのが
いきなり10万元まではねあがったのには驚きましたが、
全国的に大量生産のはじまった成金たちが
成金になったあかしとして上海と北京に自宅を持ちたがることは
誰にでも理解のできることですから
納得のできないことではありません。

続いて同じ人たちが2軒目を買って
それがすぐに借り手がつかずに空室になっているのを見て、
日本人の早とちり達が
「それッ。バブルだぞ」と騒いだ時も、
私は中国全体から見て自分の家を持っている人が
20%もないことがわかっていましたから、
「まだまだ。当分は心配ないよ」と笑って見すごしました。

しかし、昨年になって
地方都市をあちこち訪問するチャンスがあって、
多くの都市の、それも郊外に30階建てのマンションが林立し、
しかもそれらの住宅用地を建てた業者が税金逃がれのために、
それぞれの地域の住民の財布の中身とは全く釣合いのとれない
超々豪華ホテルとアメリカ式ショッピング・センターを
次々と建てているのを見て、
あまり遠くない将来にバブルがはじける予感に
思わず胸がふるえるのを感じました。

どこでそれがいつ来るかは私にももちろん、わかりません。
アメリカの学者先生の中には2013年、
つまりあと2年くらいじゃないかという意見が多いようです。
それを警戒して中国の政府でも8%成長を引き下げ、
今まで拒否し続けてきた
人民元の切り上げを承認する動きも出て来ましたが、
そうした動きがバブルのはじけるきっかけになることもあるのです。
用心に越したことはありません。


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2011年5月16日(月)

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