中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4223回
不安定な株がなぜ財産なのか

株は私たちが持っている財産のうちで
一番不安定な存在と言っていいでしょう。
なまじ毎日のように株価がついて、
その日の時価で売買することが可能だからです。
大暴落をしてついこの間の半分の値段に下がってしまうと、
売った場合、大損をしますから、株は危いということになります。

でもそんな時に売らなければ損をしたことにならないし、
大暴落があってもしばらくすると株式市場は活気を取り戻すし、
その時、元の値段に戻る株であるかどうかが
問題だと言うことになります。
経済は時代と共に大きく変わりますので、
次の時代にも陽の当るビジネスであれば、
大揺れに揺れても船からとびおりさえしなければよいのです。

でもそんな危い思いをするよりも、
現金とか債券で持っていた方が安全だという考え方も、
もちろん、あります。
しかし、人類の歴史はインフレの歴史であるし、
気がついて見たら、お金はかなり目減りしているのが
私たちの生活環境です。
ですからお札そのものを信用しない人や
産業界の成長や変化とうまく合乗りする自信のある人は、
財産の一部を株で持つことを怖がりません。
国全体が貧乏で食うや食わずの生活が続いている間は、
そうした生き方をする人は一握りしかいませんが、
生活にゆとりができるようになると、
株を財産の一部として持つ人がふえることは
皆さんが現に体験しておられる通りです。

だからと言って、勉強すれば
株で財産がふえる保証があるわけではありません。
私は株をやる人の10人に9人は
株が暴落するとあわてて安値で投げたりするので、
株で思うように儲けることは難しいと見ています。
いまちょうどその難関にさしかかっているところです。
私は自分の持株が半分の値段に下がることを覚悟しているので、
メシがノドを通らないと言うことはありません。
次の株価上昇期に陽の当る株を探がせばいいのですから
そういう方向に頭を使って下さい。


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2011年10月2日(日)

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