中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4229回
ここのところナンピン一本槍ですね

いまの私は毎日のように、
自分の持株に対してナンピンをかけています。
ドル国債の格下げに端を発した株安がはじまった時、
私はこの下げは少くとも2ヵ月くらいは続くだろうと
うちのスタッフに言いました。
それから連続的な下げが続いて2ヵ月もたつと
私たちが有望株にあげていた株もかなり下値になったので、
いくら何でももういいだろうと考えたうちのスタッフたちは
有金はたいてこれはと思う株にナンピンをかけてしまいました。

私はもしかしたらこの下げはもっと続くかも知れないと考えて、
半年くらい下げが続いてもずっとナンピンがかけられるように
一回に買う株数を自分の実力より少な目にしたので、
まだあと半年やそこいら続いても
何とか持ちこたえられる位置に立っています。
「年の功だよなあ」と私は笑っていますが、
ナンピンのやり方だって、何回も同じ目にあっておれば、
少しは賢くなるものでしょう。

ところが、まだ駆け出しの新米とか、
売りと買いの差を狙ってうまく立ち廻るのが
株式投資だと思っている新米の勝負師たちは、
私も自分たちと同じやり方をするものだと早合点して、
私の注目株の下げは私の投げだと思い込んでいるらしいのです。
下げの被害を蒙っているのは私も同じで、
本当は株数の多い分だけ私の被害も甚大なのです。
ただ私は自分が安値で投げない限り損をしたとは思っていないし、
株で儲けるためには
皆が逃げる時に買いに廻らなければ駄目だと信じているので、
その会社が潰れそうになっているのでない限り、
一定の間隔をおいてナンピンを入れ続けているのです。

私たちが今回投資考察団を組織して見学に行く
東江環保、金属再生資源、亨泰、
永保林業、勝利管道、四環医薬は
アメリカがどうなろうと、ユーロがバラバラになろうと、
少くとも向う10年、中国がバブルのはじけるのを乗り越えて
成長して行く企業だと思っており、
またはたしてその通りかどうかを確かめに行く所です。
万一、間違えていたら、私が売り逃げないとは言いませんが、
今の所はナンピン一本槍で対応しているところです。


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2011年10月8日(土)

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