中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4272回
ベニスとバンコクには一日も早く

どういうわけか、私は山の頂上よりは海辺の都市が好きで、
世界中渡り歩いているうちにヨーロッパではベニス、
アジアではバンコクが気に入って、何回も足を運んでいます。
中国の運命判断によると、私の八字は4つまで木性です。
木は水があってはじめてよく育つからかも知れません。

ところが、はじめは「ゴンドラの唄」に魅せられ、
辻静雄さんの食べ物随筆を参考にして尋ねたベニスが
いつの間にか、だんだん水没して行く度に
少しずつ地盤沈下するようになってしまいました。
サンマルコ広場から
自分の泊っているグレッティ・パレスまで帰るのに、
海の水の上に建ち上げた足場を渡るようになってしまいました。
こちらが慣れてしまったせいもありますが、
ベニスのレストランの味がマンネリ化すると
もうベニスが水の中に沈んでしまっても
仕方ないと思うようになりましたが、
それでもまだ一度も行ったことのない人には、
ベニスが地中海の中に埋没してしまわないうちに
早く早くと言っています。

それがいよいよバンコクまで来たかと思うと、
何しろバンコクのオリエンタル・ホテルでは
私が泊る部屋までホテルの方が決めているところですから、
本当に水の中に洗われるようになったら大へんなことです。
首しか動かさないタイ踊りは見られなくなっても
心残りはありませんが、1年中の疲れをいやしてくれる
川べりのスポットがなくなったら大へんだと思うのは多分、
私一人だけではないでしょう。

ですから、洪水が去ったら、
その次の洪水が来るまでの間に、私ももちろん行きますが、
バンコクに行ったことのない人には
是非おいでになることをおすすめします。
但し、生産工場の移転先は海と川のそばではなくて、
もう少し海抜のある眺めの良い所をお選びになって下さい。
東北大震災に次ぐタイの大洪水で
私たちも次に住む所や仕事場を決める知恵が
必要になったと思いませんか。


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2011年11月20日(日)

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