中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4378回
材木屋(気の多い人)に魅力的な銘柄

私が2回にわたって書いた永保林業についての解説を読むと、
つい手を出したくなる読者の方もいるかも知れません。
安い株ですから、0.02セントとか、
0.03セントの鞘を稼ぎたい人にとっては
それなりに魅力的な株でしょうが、
私のように材木の将来に対する需要を見込んで
株を買う人にとっては時間がかかりすぎて
しびれを切らす心配があります。
どうしてかというと、今期は多分、赤字決済になるだろうし、
それが正式に発表されると嫌気がさして
投げ売りをする人が結構出るんじゃないかと考えられるからです。

長期で成長株を買いに慣れている人なら、
自分が買った値段を株価が割ってもあわてることは先ずありません。
自分の買値を割った時はナンピンをかけるチャンスで、
いつそれをやるかが株をやる人の醍醐味になるからです。
そういった意味では永保林業は
ブラジルからの買いつけが
これでおしまいということではありませんが、
シベリアだけでなく、ニュージーランドやアフリカ、
さてはラオスやカンボジアにまで手を伸ばして
資源の開発を手がけています。
それがすべて成功できるとは限りませんが、
こんなビジネスの展開をしている企業は
あまりきいたことがありません。
その上、材木の商売はほとんどが現金取引であることも、
またそれを女性のビジネス・ウーマンが
手がけていることについても
寡聞にしって耳にしたことがありません。

一番気がかりだったのは金ぐりでしたが、それさえ片づけば、
地球上で一番需要の大きいのは中国とインドですから、
将来の楽しめる成長株の1つと見ていいのではないでしょうか。
但し、前人未踏の分野であり、
しかも女性がトップに立った企業ですから、
どこに落し穴があるか見分けの盡かないことを覚悟の上で、
気長に構える必要があります。
それを承知の上でデータをもう一度よくお調べになって下さい。
私のような材木屋(気の多い人)にとっては
魅力のある銘柄だと思いますが。





←前回記事へ

2012年3月5日(月)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ