中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4392回
中国でバブルがはじけたらどうなる?

日本より30年ほど遅れて、
中国の成長経済がはじまったのですから、
日本より30年ほど遅れて、
中国のバブルがはじけたとしても何の不思議もありません。
もちろん、日本と中国では環境も違うし、
スケールも違うし、政府の政策も違いますから、
全く同じことが起るとは限りませんが、
成長経済がはじまって輸出がふえると、
必らず過剰流動性が発生しますから、
そのお金が不動産ブームを惹き起します。
バブルがはじけて産業界が大きな混乱におち入ることも
頭に入れておく必要があります。

アメリカのように成長経済が発端にならなくとも、
暴騰した石油を仕入れるためにジャンジャン紙幣を印刷すると、
同じように過剰流動性を惹き起こしますから、
そのお金がめぐりめぐって支払い能力のない階級に貸しつけられて、
リーマン・ショックを惹き起こします。
お金でお金を稼ぐビジネスが一人歩きをするようになると、
実体がそれに伴わないので早かれ遅かれ、
バブルが発生することは避けられなくなるのです。

中国の場合も、輸出が先行して
外貨が猛烈な勢いで貯まりはじめたので、
その資金が不動産に買い向い、
不動産の値上がりと土地成金を発生させました。
どこかで過剰流動性にブレーキがかかれば、
不動産の暴落は避けられなくなります。
かつて日本やアメリカで起ったことが中国でも起るけれども、
それがいつ起るのか、
それに対する中国政府の対策がどういうことになるのか、
というのが世界中の注目を浴びていると言ってよいでしょう。

バブルが発生したら、真先にピンチにおち入るのは銀行です。
日本でもアメリカでも銀行が次々と倒産しました。
その被害は惨憺たるものです。
でも中国の場合は銀行の大半が国営です。
銀行が倒産するとは国が倒産することになりますから、
何らかの形で国が銀行を支えることになります。
どんな方法があるのか、皆さんも一緒になって知恵を搾って下さい。


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2012年3月19日(月)

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