中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4406回
株式投資は精神修養の道場です

株をやる人は株価が静止している時は殆んど興味を示しません。
煽動する人があったりして株価が動きはじめると、
それっとばかりにとびついて、
2割か3割上がったところで売っ払って
「どうだ、おれの腕前は」とばかりにほくそ笑みます。

でも大抵の場合はそんな人がとびついた時が高値になって
逆に値下がりをします。
買値から1割くらい下がっても「待て待て」と我慢しますが、
もっと下げるようだと、あわてて投げます。
損したついでに、その株を推奨した人を悪様に罵り、
自分の不肖を反省することは先ずありません。
そういう人がたくさんいるおかげで、
株で儲かる一握りの人がトクをするのですから、
株で損をする人をバカにしたり、笑ったりすることはありません。

私の場合も、買ってすぐ値上がりする場合もたまにありますが、
同じように値下がりに見舞われます。
ただ私の場合は、短期合戦をすることは先ずなく、
一勝負3年、場合によってはその倍も
時間がかかることを覚悟していますので、
最初に買った分が高値づかみになってもあわてることはありません。
毎年、50%前後、
売上げと利益が伸びることを期待しての買いですから、
半価まで下がっても、3分の1になっても、
仕入れのチャンスだと思ってナンピンをかけます。

しかし、それをやるためには、
それなりの資金と勇気を必要とします。
そして、一番必要なことは「ガマンをすること」ですから
「株の儲けはガマン料」と言っているのです。
それでも3つに1つは失敗することがありますから、
株で儲けることは容易なことではありません。
その分、成功した時には成就感があって、
その分、心の満足を覚えるのです。

ですから株をやることはお金儲けというよりは
一種の精神修養と考えた方がいいんじゃないでしょうか。
「何だ、たかが金儲けじゃないか」とバカにする人には
できない修練が必要なのです。





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2012年4月2日(月)

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