中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4405回
株で儲けるのはとても難しいんですよ

少しお金ができるようになると、
人は誰でも株をやって見たくなります。
安く買って高くなって売ればいいのですから、
そんなに難しいことではないと思ってしまいます。
ところが、実際にやって見ると、
たったそれだけのことがなかなかうまくやれないのです。

どうしてかというと、いつが安くて、いつが高いかは
実際に起って見ないとわからないからです。
安いと思って買ったらそこが高値で、
高値と思って売ったら、もっと高くなるということが
いくらでも起ります。
ところが、人は高くなると買いたくなり、安くなると買い控えます。
その証拠に株価の高い時は取引高がふえるのに、
安くなると買う人がいなくなって取引高が激減します。
それなら買う人がいなくなって
株が下がった時に買えばいいじゃないかということになりますが、
実際にやって見ると、それがなかなかうまく行かないのです。

というのも株価が安くなる時は、
色々と悪いニュースや条件が重なって、
クロウトでも手を出しにくくなるのが株の世界だからです。
ですから株で儲かる人は人がやりたがらない時に
思い切ってやる人ということになりますが、
そんなことのできる人は滅多におりません。
じゃ誰が株で金の儲かる人かというと、
安い時に我慢して株を売らず、
高くなってからも売らない人ということになります。
つまり我慢のできる人が株で儲かる人ということになるのです。
そんな人いるかということになりますが、それがいるのです。

上場会社の社長さんは自分の持っている株を売るに売れません。
どんなに安くなっても投げるに投げられないし、
どんなに高くなっても自分の会社の株で鞘を抜くわけには行きません。
その代わり自分のやっている事業をよくするために
全力をあげなければいけません。
そういう社長のいる会社を探がし出して来て、
その会社の社長さんの真似をすればいいのです。
あなたにたったそれだけの根気と辛抱強さがありますか。
株が下がってあわてふためく人に
そんなことができるわけがありませんよ。





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2012年4月1日(日)

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