中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4408回
四川省は日本を追い越す勢い

久しぶりに成都市のあちこちを歩いて見て、
その急速な発展ぶりに一驚しました。
私が成都市長に頼まれて、町の心臓部の開発に力を入れ、
イトーヨーカ堂と伊勢丹を誘致したのは
もう昔々のことになってしまいましたが、
日本に対するデモをこの2社の前からスタートするということは、
中国じゅうで一番お客が多く、
成都の模範になっている日本企業はここだという
あかしみたいなものです。

うちのビルに隣接して60階建の超高層ビルがいくつも建築中ですが、
企業も人手不足の沿海地域から内陸に移動中なので、
今まで上海や広東まで出稼ぎに行っていた四川省の若者たちも
続々と故郷へ戻っています。
同じ月給でも古里に帰って親と一緒に自分の家で暮らせば、
親孝行ができた上に生活費もうんと安くてすみます。
ですから中国では国をあげて、
東から西への工場の大移動が進んでいると見て間違いないでしょう。
そういうわけで、成都市は
いくつか考えられる副都心の開発もすすみ、
人口もふえ続けています。
フォーブス誌で、向う10年、
世界で最も発展する都市の1位に成都市、
2位に重慶市があげられていますが、
今まで行かなかった成都市内の地域を歩いて見て
その急速な成長ぶりに一驚しました。

人口3000万の重慶市を分離しても、
人口が1億人に届く四川省がこれから高度成長に突入する動きです。
ですから日本のスーパーやレストランのチェーン店も
次々と進出しており、
セブン・イレブンだけでも今年中に100軒を越える勢いです。
この勢いで開発がすすめば、四川省一省だけで、
日本の高度成長の再現が可能なのではないでしょうか。

ビルが林立して成都市だけでも東京を追い越す勢いですが、
全省にわたる大規模農業の開発も含めて、
日本人や台湾人の活躍の舞台になるのではないでしょうか。
iPadの大量生産も既にはじまっていますが、
更に合理化、オートメ化がすすめば、
日本を追い越すことになるのではないでしょうか。





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2012年4月4日(水)

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