知的財産ってわかりますか・中村佳正

無から有を生みたい人、必見

第49回
中古書店利用してますか?

最近は、いろいろな意味で
気軽に書籍に親しめる環境が整ってきました。
例えば、図書館ですが、
インターネットで市内の全蔵書から検索することができ、
お目当ての本が見つかれば
最寄りの分館や施設まで配達してくれます。
返却時にも最寄駅に設置されたポストに投函するだけで済みます。

また、街なかや郊外のインターネットカフェに行けば、
最新の漫画や雑誌も含めて読み放題ですね。

あるいは、新しい書籍を購入する場合にも、
インターネットを通じて購入することができます。
買った本は無料で配送してくれることもあれば、
最寄りのコンビニまで届けてくれたりします。
ですから、
気になる本があったらついつい気軽にクリックしてしまい、
部屋はすぐに本で溢れ返ることになります。

しかし心配には及びません。
読んだ本は、全国にチェーン展開しているような中古書店に
気軽に売却することができるので、
処分の点でも便利になりました。
売れたお金を使ってその場で
中古本(といっても新しめのものです)を購入したりします。

そうこうしているうちに、
中古書店で購入した本をまた同じ店に売りにいく・・・
といった循環が出来上がってしまっている方も
おられるのではないでしょうか?

そこで、こんな疑問をもたれたことはありませんか?
「こうした中古書店での売り買いで完結してしまうと、
新書を扱う出版業界や書店業界は
儲からなくなってしまうのではないかな?」
あるいは、
「こんなことしていては、著者に印税が入らなくなって、
なんだか悪いことしているのではないかな?」
などなど。

確かに、ある作家の新刊を最初の人が新品で買ったものの、
残りの9人が中古書店を介して売買を繰り返した場合には、
出版社は最初の1冊分の売り上げしか上げられませんし、
作家の方も1冊分の印税しか入ってこないことになります。

ひと昔まえの古本屋と違って、
最近の中古書店は規模が大きくなっていますし、
年代ものの古書ばかりというわけでもないので、
場合によっては、
昔のようにきちんと住み分けができなくなってきた部分もでてきた
と言えるかもしれません。


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2007年12月11日(火)

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