| 第106回ゴルフクラブの特許はどんな感じ?
 ゴルフクラブとボールの出願状況を見ていて、飛ばす秘訣はクラブよりもむしろボールにあるのかなぁと
 つい思ってしまった前回までのコラムでしたが、
 プレーヤーにとって一番愛着の湧く道具は
 やはりゴルフクラブですね。
 中でも、「飛ばす」ということに関しては年代を問わずアマチュアゴルファーさん達の
 永遠の憧れになっているようです。
 ヘッドの材質といえばひと昔前はパーシモン一色だったのが、
 技術の進歩とともにカーボンヘッドが導入されると、
 メタル、チタンと一気に進化しましたし、
 それに伴って容量もどんどん大型化しました。
 形状も変化に富み、この間など有楽町のビックカメラに行ったときに
 まるでエイのような形をした
 薄く四角いヘッド形状のドライバーが置いてあって
 びっくりしました(スクエアヘッドと呼ばれているようです)。
 また、シャフトについても私が知っている頃のシャフトはTRUE TEMPER社製のダイナミックゴールドが定番でした。
 いまは最先端の化学繊維を駆使して
 強度があって非常に軽い材質のものが多く出回っています。
 聞くところによると、
 三菱レーヨンや藤倉ゴムの出しているシャフトを組み合わせて
 カスタムクラブをオーダーする人達がいるそうです。
 そんなわけで、ゴルフクラブの特許は大きく分けると
 ヘッドについてのものとシャフトについてのものに分類されます。
 ゴルフクラブについては
 ボールのように特許庁で標準技術集が用意されていませんけれども、
 国際特許分類(IPC)に独立した項目があって、
 おおよそ以下の通りの分類になっています。
  A63B 53/00 ・ゴルフクラブA63B 53/02 ・ヘッドとシャフトとの連結構造
 A63B 53/04 ・ヘッド
 A63B 53/06 ・・調節できるようなもの
 A63B 53/08 ・種々なインパクトを得るように
 特殊装置を有するもの
 A63B 53/10 ・非金属シャフト
 A63B 53/12 ・金属シャフト
 A63B 53/14 ・ハンドル
 A63B 53/16 ・・調節できるもの
 おもしろいと思った出願を一つだけご紹介しましょう。
 上記最後の項目についての出願で
 特表2004−534625というのがあります。
 発明の名称は
 「自己ロック構成で長さ調節可能なゴルフパター」というのですが、
 これって試合で使えるんでしょうか?
 グリーンに上がるたびにカチャカチャ調節をやってしまって道具の改善にあたりませんかね。
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