元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第38回
制ガン漢方薬「天仙液」のふるさと・長白山の思い出

まるで竜宮城のような建物の薬品工場から出てきた
天仙液の開発者・王振国医師は、
霊峰・長白山に住む仙人というイメージではなく、
顔艶のよい、やり手の実業家という感じの大柄の人でした。
早速、僕の背中の放射線被爆帯をじっと見ると、
ゆっくりと舌の色を診て、顎下のリンパ腺を触診しました。
指をそっと腕に当ててしばらく脈診をつづけ、
「白血球がまだ下がっていますから、
猪血(豚の血を固めたもの)を食べてください。
また、かなり、放射線照射で食道腔内が固くなっていますから、
天仙液を多めに続けましょう。背中の被爆帯もやがて消えるはずです」
とやさしく微笑むではないですか?

その晩はゲストハウスに泊めていただいたのですが、
夕餉に出てきた料理はすべて自然の香りに包まれて、じつに素晴らしかった。
工場の庭に作られている300坪の薬草植物園からは、
とりたてのカボチャや瓜が煮物として並びます。
カステラのようにホカホカと温かい、
トウモロコシのパンの味が深くて美味しいのです。
もちろん、貧血によいという猪血をサイコロに固めたもの
炒めた野菜と一緒に出されました。
ああ、医食同源の薬膳療法とはこのことだろう。
あの消毒液と屎尿の臭いの混じった東京のガン病棟での病院食…
「死を待ちつづける」ような陰鬱な雰囲気と比べたら雲泥の差でした。

こうして、長白山の夏が過ぎて、背中の被爆帯も無事に消えたのですが、
では、いったい、天仙液とはどんな漢方薬なのか?
「先生、どうして天仙液には腫瘍を消す力があるのですかね」
そのとき、どうしても信じ難い疑問を診察の合間にぶつけてみました。

「天仙液は臨床例によって88,2%に有効性が証明されています。
消化器系のガンに強い傾向にあると言えます。
では、あなたのように天仙液を西洋医学の治療法と組み合わせたらどうか。
放射線治療によるガン腫瘍の「寛解」(消滅あるいは縮小50%以上)では、
放射線治療単独の場合の88,4%に対して、
天仙液との併用では98,3%と10%も上回る効果をあげているのです」

僕は、もう一歩突っ込んで質問してみました。
「でも、成分としては何が、どう効くというのですか?」
「天仙液という名は、
天花粉(てんかふん)の天、威霊仙(いれいせん)の仙からとりました。
天花粉は流産の防止などに使われるが、
清熱解毒と腫瘍を除き膿を出す効果がある。
威霊仙はリュウマチによいが、疼痛を鎮め、固い物を柔らかくする作用がある。
また、こうした生薬を育む長白山の水には、
ヘビも液化してしまうほどの殺傷作用があるのです」
ウソか本当か? 免疫力を高めるだけでなくガン細胞を叩く効果もあると、
日本の大学病院の医師が聞いたら腰を抜かすようなことを、
王医師は強調するではないですか?


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2002年10月4日(金)

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