| 第92回香港で「食の拷問」を楽しみました
 玄米菜食を日々励行中の僕たち夫婦が、どうやって、無類の美食家・邱永漢さんの
 投資&グルメツアーについて行ったか?この顛末記の続きです。
 邱さんといえば、「邱永漢の実務手帖」の巻末に収録されている
 「邱永漢のすすめるうまい店」を毎年チェックするため、
 パリや香港は勿論、国内外の一流レストランや割烹を
 隈なく食べ歩いている食通です。
 ですから、こんどの旅でも、
 北京に始まって上海、広州、香港と、
 北京ダックから蛇の蒲焼まで、
 それぞれの酒店、飯店が自慢とする珍味名品が
 厳選されて次から次へと食卓に出てきました。
 「空に飛ぶものでは飛行機、海に潜るものでは潜水艦、
 そして、陸上を這うものでは机」
 これ以外のものはなんでも口にする中国人です。
 猫でも犬でも猿でもなんでも調理するという中華料理ですから、
 メニューの種類は果てしなく広く、
 料理法は奥が深くて掴めません。
 ここでツアーに登場した料理のすべてを紹介するわけにもいきませんから、
 最後の訪問地・香港湾仔(わんちゃい)の名店
 「福臨門」(ふくりんもん)で、
 邱さんが選んだ究極の珍味を紹介しておきましょう。
 皮蛋酸羌、香煎蓮藹餅など、
 ピータンや蓮のお餅といった洒落た六前菜の他に、
 最後の百合根入りのお汁粉まで、
 11品が次々と食卓を飾りました。
 圧巻は、3大珍味の仔豚の丸焼き、
 極上のフカヒレと鮑の醤油煮こみです。
 ●大紅毛皮乳猪
 ●紅焼大排翅
 ●婆参原隻吉品鮑
 あまりの調理の見事さと味の奥深さに、
 とくに女性たちからは感嘆の叫び、
 至福の声が上がっておりました。
 まさに玄米菜食の実践者としては、“食の拷問ツアー”となるわけですが、
 最近では「目食耳餐」といった
 イメージ・グルメの極意も身についたのか、
 こうした宴席もイライラすることなく、
 結構、楽しく付き合わせて貰いました。
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