元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第140回
「人にはバカにされていろ」とは許せません

ドクハラ医師の酷い例として、
許しがたい!体験があったと言い出したのは、
末期胃ガンの母を必死で看病している娘さんでした。
母親の症状は噴門部のリンパにも転移し、肝転移の疑いがあり、
根治治療も不可能だそうです。
いまは食事が出来ないために、中心静脈栄養点滴を行い、
胃から栄養をチューブ補給する胃婁(いろう)を
施されているようなのです。
「この胃婁が母にはとても苦しいので
中止してもらっていたのですが、
突然、主治医がまた奨めるので、
母が断わったところ、
よほど気に入らなかったのでしょうね。
「面白いものがあるから読んでみろ」と
ベッドに1枚の紙切れを置いていったのです。
それには、母の弱っている気持ちを逆撫でするようなことが
ぎっしりと書かれていて
もう、涙が出てしまいました」というのです。
その文面とはこんな内容でした。

火は粗末にするな、人には腹を立てるな、
恩は遠くから返せ 人には馬鹿にされていろ…
大飯は喰うな、世話やきにこるな、
火事は覚悟しておけ、戸締りに気をつけろ、
拾はば届け身に付けるな、何事も身分相応にしろ、
神仏はよく拝ませ、人の苦労はたすけてやれ、
朝はきげんよくしろ、

この文章はどこかで読んだ覚えのある人もいるでしょう。
「親の小言と冷酒はあとで利く」という、
昔から若者の根性を磨くために残された諺の一節ですが、
よりによって、疼痛に苦しむ末期ガンの年老いた患者に
当てつける言辞ではありません。
「確かに医師は特別な存在でしょう。
しかし、医術や知識を習得する能力がありながら、
人間に対する心、
価値観の低い方々が、あまりに多いと思います」
と涙まじりで訴えておりました。
ほんとうに酷い話と思いませんか?


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2003年1月14日(火)

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