元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第215回
名著「おばあさんの知恵袋」を読んだことがありますか?

ガン、痴呆、アトピーなどの難病に悩んだら、
もちろん、大学病院の治療に頼ることも大切ですが、
一発で完治できる特効薬などありません。
こうした難病は一人一人の生活習慣、
とくに食習慣から蓄積されて起こるものですから、
日々の「生活習慣」をいち早く変える…
これしか「長寿難病時代」を賢く生きぬく秘策はないわけです。
ファーストフード、スピードライフからスローヘルスへ!
いまや「日本人は便利の代償に命を失い」かけています。
みなさんも、この長寿難病時代の命を守るキーワード=
スローヘルス(しなやかな健康法)を忘れずに、
これからは家族の健康、快い人生を、
築いていって欲しいと願っています。

さて、あなたは「おばあさんの知恵袋」(文化出版局)という
名著を読んだことがあるでしょうか?
いまから30年ほど前の昭和51年(1976年)、
ちょっとハイカラで、日本古来の生活習慣にくわしい、
桑井いねさんという“おばあさん”が書いた、
衣食住に渡る、日本人のよき習慣を、
家庭生活の知恵として伝えた、
まさに「おばあさんの知恵」を満載したエッセイでした。
1970年代というと、ちょうど、日本が高度成長経済に突入し、
まえにも書きましたが、
食生活に限っていえば、
「頭がよくなる」「体力が向上する」などと信じられてか、
欧米風の肉食、脂食が盛んになったころです。

やがて、体力向上と長寿の反面、
ガン、アトピー、痴呆と言う「長寿難病」に、
日本人は悩まされることになるわけですが、
古きよき日本の手作り文化が捨てられていくわけで、
この本には、
その兆しを敏感に嗅ぎ取った警鐘ともとれる
内容がいっぱいに詰っておりました。

たとえば「たべもののこと」という章には、
「お米」「ごはん」「お粥さん」「小豆とおはぎ」
「おこぶ」「冬の漬物」「黒豆」
といった懐かしい項目が続きます。
すでに欧米風の核家族化が流行していましたから、
先祖伝来の手作り料理法や古きよき習慣を
教えてくれる「おばあさん」が少なくなってきたわけです。
この本は絶版ですので、もし読みたい人は
アマゾンなどのユースド出品(古本)で
求めれば手にすることは可能です。


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2003年3月30日(日)

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